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令和3年度ICTを活用した総合的な鳥獣被害対策モデル集落推進事業成果報告について
事業概要
事業目的
- ICTの活用による捕獲活動の負担軽減
- 有害鳥獣に対する集落における自衛力強化による獣害抑制
令和2年度の実証事業で有効性が確認できた通信機能付き自動撮影カメラを活用した集落ぐるみの捕獲活動を行う取組を継続し、環境整備や侵入防止柵による防御と捕獲活動を両輪で取組を推進することにより、総合的な鳥獣対策を実践する自立的なモデル集落の形成を図ることを目的とする事業です。
事業実施にあたっては、機器導入業務を株式会社エネルギア・コミュニケーションズ<外部リンク>に、取組地域における鳥獣害対策学習会や現地指導などの業務を株式会社野生鳥獣対策連携センター<外部リンク>にそれぞれ業務委託しました。
令和2年度の取組
取組地区(公募による選定)
- 神杉21区鳥獣被害対策会議(高杉町)
- 農事組合法人三若(三若町)
- 戸河内下農業生産組合(布野町)
- 農事組合法人うが(甲奴町)
取組の経過
時期 | 内容 |
---|---|
4月9日から5月7日 | 取組集落公募 |
5月13日 | 取組集落決定 |
6月16日、6月17日 | 各集落での鳥獣害対策学習会の実施、取組集落へのヒアリング、現地踏査 当日資料(株式会社野生鳥獣対策連携センター)[PDFファイル/3.74MB] |
6月16日から | 捕獲用機材設置開始(順次、捕獲活動開始) |
8月3日、8月4日 | 有識者による現地指導(1回目) 当日資料(株式会社野生鳥獣対策連記センター)[PDFファイル/806KB] |
10月6日、10月7日 | 有識者による現地指導(2回目) |
10月31日 | 捕獲活動終了 |
捕獲実績
地区名 | わな種別 | イノシシ | シカ | 計 |
---|---|---|---|---|
神杉21区 | 箱わな | 2 | 1 | 3 |
法人三若 | 箱わな | 3 | 1 | 4 |
戸河内下 | 箱わな | 8 | - | 8 |
法人うが | 箱わな | 14 | - | 14 |
計 | 27 | 2 | 29 |
事業の成果
市では本事業の成果と課題について、次のとおり総括しました。
<成果>
- スマートフォンアプリと連携した通信機能付き自動撮影カメラにより、関係者(地域住民、狩猟者、捕獲活動指導者)全員が随時わなの状況を視覚的に共有でき、集落で協力しあっての餌付け作業や捕獲時の迅速な対応、遠隔地にいる専門家からのリアルタイムでの助言や指導などが可能となり、効率的な捕獲活動につながった。
- 地域住民自らが主体的に捕獲活動に取り組む意識が醸成され、駆除班と集落が連携した捕獲活動を実践するモデル的な取組となった。
- 取組集落内において捕獲に対する理解や興味が深まったことにより、狩猟免許取得者の増加につながり、新たな狩猟者の確保を図ることができた。
<課題>
- 取組集落内にスマートフォンを所有していない方がおられる場合の対応として、他の手段でカメラ画像を確認できたり、情報共有できたりする仕組み作りをサポートしていくことが必要である。
- 鳥獣被害対策は、「捕獲ありき」ではなく、被害低減のためには、侵入防止柵による防御や鳥獣を寄せ付けない環境整備も重要な取組であり、引き続き「防御」と「捕獲」の両輪での取組を進めていくことが重要である。
- 一過性の取組ではなく、集落に根付いた取組となるよう、有識者による捕獲技術研修会の開催や関係機関が連携した継続的なフォローアップを実施していくことにより、集落として捕獲技術の向上を図りながら、自主的・自立的な取組を継続できるよう推進していく必要がある。
株式会社野生鳥獣対策連携センター成果報告
地域ぐるみで行うシカ、イノシシ捕獲の遠隔サポートの効果について[PDFファイル/2.53MB]
取組地区からの報告
取組地区からの成果報告[PDFファイル/158KB]
今後の取組
通信機能付き自動撮影カメラを活用した集落ぐるみの捕獲活動を行う取組を継続し、環境整備や侵入防止柵による防御と捕獲活動を両輪での取組を推進することにより、総合的な鳥獣対策を実践する自立的なモデル集落の形成を図っていきます。
また、過去の取組集落に対して必要なフォローアップを行い、自主的・自立的な取組の継続への支援を行っていきます。