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陣山墳墓群
概要
丘陵尾根線から東側斜面にかけて5基の四隅突出型墳丘墓が造られています。
1号墓は最初に造られ,他の4基と主軸を異にしていますが,2~5号墓は直線状に並んでおり,企画性がみられます。明瞭な突出部をもつ3号墓をはじめ,5基の墳丘墓は貼石(はりいし)の手法や四隅の突出のあり方,墳丘規模,埋葬施設のあり方等に違いがみられます。
どの墳墓からも塩町式土器が出土していることから,限られた期間に造られたと考えられます。この墳墓群は,この地域における首長の動向や四隅突出型墳丘墓の起源を探る上で重要な遺跡です。
四隅突出型墳丘墓とは
四隅突出型墳丘墓とは,方形台状の墳丘の四隅が突出した弥生時代の墳墓です。この墳墓は弥生時代中期後葉から弥生時代終末にかけて,中国山間地域の江の川流域,山陰,北陸地方で造られました。中国地方では墳丘の斜面に貼石や墳裾に石列が施されますが,北陸地方では石材が使用されていません。
これまでに可能性のあるものも含めて約110基確認されており,最も古い(弥生時代中期後葉)ものは三次地域で確認されています。
基本情報
名称:陣山墳墓群
よみがな:じんやまふんぼぐん
指定:国指定
種別:史跡
所在地:三次市四拾貫町陣山,三次市向江田町日野目
指定年月日:昭和47(1972)年10月12日
関連情報
国指定文化財等データベース(文化庁)<外部リンク>
広島県の文化財広島県教育委員会)<外部リンク>