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神輿
概要
神輿は神霊が、お旅所その他へ渡御される際に用いられる乗物で、お輿とも呼ばれます。
この神輿は三次市甲奴町の須佐神社に所在しています。
形状は、八角形で、その基盤側面の剣巴文の文様はすぐれており県内では他ありません。
また、普通の神輿は各角に柱を立て、内部を一室とした構造型式であるのに、本品は心柱を持つ珍しい構造です。
古くはこの心柱に祭神を斎き祀ったか、または神輿を振り立てるためなどが考えられています。
内部の壁に永正14(1517)年創建の墨書があります。
高さ:3.4m
幅:2.1m
重さ:1.5m
(剣巴文)
普段は神社で祀られていますが、小童須佐神社例大祭(祇園祭)の際には、武塔神社へ巡行する姿を見ることができます。
小童須佐神社例大祭(祇園祭)は毎年7月第3日曜日に行われています。
須佐神社
須佐神社は、社伝によれば宝亀五甲寅(744)年創建とありますが、享保四己亥(1719)年および慶応三丁卯(1867)年の二度にわたり、亀甲山感神院神宮寺社務所が全焼し、多くの宝物と関係古文書が廃燼に帰したため、その由緒は明らかではありません。
武塔天神を祭神とし、後に牛頭天皇を祀り、擬音社領小童保となった平安後期以後、京都祇園社と深い関係をもつようになったものと思われます。
小童保成立後は後世まで「祇園社」化し、世羅郡・北備五郡はいうに及ばず、岡山県の一部・伯耆国日野郡にまで広く尊崇を受けました。
特に武将達の尊崇の念篤く、武将たちの祈願所となっていました。文明元巳(1969)年小童麓城主綱時の奥署を有する一巻の縁起を残しております(三次市重要文化財 小童須佐神社縁起)。
基本情報
名称:神輿
よみがな:みこし
指定:県指定
種別:重要文化財
所在地:三次市甲奴町
指定年月日:昭和34(1959)年10月30日
関連情報
広島県の文化財ー神輿(広島県教育委員会)<外部リンク>
甲奴町情報ホームページてくてくこうぬ<外部リンク>